ええ?オージー英語(豪語)の中では日本語もあるって?信じられない! でも、数少ないながら、本当にある。それに、同一意味や使い方の言葉もある!日本語とオージー英語の共通実例を紹介します。
Rip-snorterほど最高なことがない。Rip-snorterは直訳すると「破いて鼻を鳴らす」という意味だが、どうしてオージー英語では「最高」という使い方になったのか分かりません。今では、もう死語になりつつあるが、オージー英語の黄金時代の1950・1960年代頃では象徴的な言葉の一つだろう。
ハエがオーストラリアの夏を不快な思いをさせるとしたら、日本での「夏のえらい迷惑」がおそらくmozzieだろう。日本の暑くてジメジメしている夏がmozzieの繁殖などにとって最適な条件だよね。 ということは、mozzieは「蚊」のことのほかないよね。ちなみに、「かゆい」の「か」は「蚊」じゃないよね?蚊がそう思わさせてくれる。
多くの人にとってオーストラリアのイメージはきれいな海、暖かさ、変な動物などいろいろある。確かにこれらもあるけれど、実際に行ってみれば最も目立つのがハエの数だ。特にシーズンの夏。ハエが半端じゃない。そして、小さくてかわいいハエじゃなくて大きくウザいハエだ。この大きなハエがblowfyと呼ばれ、オージー英語らしく言葉が省略されblowieというニックネーム(皮肉ネーム?)が付いている。
Going offの一つの意味が「爆発する」なので、オージー英語で同表現が「盛り上がる」の使い方があると考えれば理解するのに無理がないでしょう。
考えてみれば、今日の豪キャブラリー「packed」はそれほど常識はずれの意味ではない。オージー英語では「混んでいる」ことを示すが、直訳すれば「詰めている」という意味がある。そう考えれば理解できなくないよね。しかし、他の英語圏ではpackedはこの使い方をしない。
Rageはほかの英語圏の国でいうと「怒る」か「おこる」の意味になるがオージー英語では同様の使い方の上に「盛り上がる」という意味にもなる。英語ではステロイド服用の副作用である怒りをroid rageと言い、車などの事故後の激怒はroad rageだけどオージー英語のall night rageは一晩中怒っているという意味じゃなくて、一晩中遊んでいるという意味になる。
故英国首相ウィンストン・チャーチル氏は、イギリスとアメリカが「共通の言葉で分かれている二つの国家」という名言を残したが、ルーツが同じでも使う英語が違うオーストラリアではさらに言葉の誤解を招きやすい。今日の豪キャブラリーであるthongがその典型的な例だ。オージーにとってthongsが夏に欠かせないものとなっている。しかし、それをアメリカ人に言ったら、驚かれるだろう。オージー英語ではthongsはビーチサンダルのことを示すが米語のthongはセクシーな下着であるT-バックのことだ。
オーストラリア以外の英語圏では、making stridesをいうと「大きく前に進む」という意味になるが、オージー英語では同様の意味がある上に同じ表現が「ズボンを作る」との意味になる。Strideは「大きな一歩」という意味。当然、一歩をとるのが足なので、足がズボンの中に入れるからおそらくこれがオージー英語の「strides=ズボン」の由来だろう。ズボンはdaksという独特のオージー英語の言い方もある。
厳しい世の中ではおとなしくしていると損する場合があるが、喋りすぎても良くないことも招くことがある。多くの国々同様、オーストラリアでも恰好を付ける人々はあまり高く評価されず、そういう人たちが何か話そうとすると「shutyergob」と言われる可能性が高いだろう。Shutyergobは、実をいうと、shut your gobの「融合言葉」だ。Shutは閉じるでしょう。そしてyourは当然「あなたの」。また、Gobは口なので、直訳すると日本語ではこの豪キャブラリーが「口を閉じろ!」という意味だ。