ボーガン・プライドという文化革命

これは、ボーガン文化の中でも 最重要のターニングポイントと言っていい。

かつて「ボーガン」と呼ぶことは、ほぼこう言うのと同じだった。

「お前は俺より下の階層だ。」

ところが時代が進むにつれ、こんな返しが増えていく。

「そうだよ、ボーガンだけど?何か問題でも?」

これぞ、典型的な 文化的リクレイメーション(再所有)。

世界中で、侮蔑語だったアイデンティティが 当事者によって“誇り”へと変換される現象は起きている。

でもオーストラリアの ボーガン・プライド には、 オーストラリア特有の“味”がある。

それは、次の文化要素と深く重なるからだ。

  • エガリタリアニズム(平等主義)
  • 反権威主義
  • ラリキン精神(いたずら好きの破天荒さ)
  • 気取りへの不信感
  • ナショナル・プライド
  • 労働者階級のアイデンティティ
  • ユーモア

つまり、 ボーガン・プライドは「普通の人」を祝福するオーストラリア的国民性と直結している。

言語学者ロズリン・ローワンは、 「ボーガンの肯定的再解釈は、オーストラリアのナショナリズムと “普通の人”を称える文化傾向と結びついている」 と指摘している。侮蔑語だったはずの言葉が、 国民的アイデンティティの一部へと昇格する。これこそ、ボーガン文化の最大の魅力であり、 オーストラリアらしい文化のひねりでもある。

Cop A Gander At These Rippers Too...

  • ボーガニズムとオーストラリアの階級システム

    実はこのテーマ、ボーガン文化の中でもいちばん“深いところ”にある。 オーストラリアは昔から、 「金持ちも労働者も、パブで同じテーブルに座ってビールを飲む国」 という“平等主義の国民イメージ”を大事にしてきた。 そのせいで、オーストラリア人は歴史的に 階級の話をストレートにするのが苦手。 そこで登場するのが—— ボーガンという便利な裏口。 ■ 階級を言わずに階級を語る魔法の言葉 本来ならこう言うべき場面で、 「あの人、労働者階級だよね。」 と言わずに、 「ちょっとボーガンっぽいよね。」 と濁す。 本来ならこう言うべき場面で、 「あの人の文化的趣味、苦手なんだよね。」 と言わずに、 「あれ、めっちゃボーガンじゃん。」 と言い換える。 つまり、 ボーガンは“階級の代わりに使える文化ラベル”として機能してきた。 ■ ボーガンとヒップスターは階級の代理キャラ? 社会学者スティーブ・スレッドゴールドとジェシカ・ジェラードは、 ボーガンやヒップスターのようなキャラクターが オーストラリアの公共文化における“階級の代理”として働いている と指摘している。 という構図だ。 クリス・ギブソンの「ボーガンヴィル」研究でも、 ボーガンというラベルは 階級的なスティグマ(偏見)を生む一方で、 地域の誇りにも変わりうる という結果が出ている。 つまり、 “ボーガンと言われたコミュニティが、逆にその言葉を誇りとして受け入れる” という現象が起きるわけだ。 ■ ここに最高の矛盾がある ボーガンは侮辱として使われる。 「お前、文化的に未熟だよ。」 ボーガンは防御として使われる。 「だから何?」 ボーガンは自慢として使われる。 「むしろ誇りだし。」 ボーガンは国民的アイデンティティとして使われる。 「これが本物のオージーだろ。 たった4文字の侮辱語が、ここまで複雑で洗練された文化的進化を遂げるなんて、オーストラリアらしくて最高に面白い。

  • Mate/友達

    mate Australian English A friend or buddy, but also used in a friendly manner to address strangers or acquaintances. It can also be a term of exasperation or frustration when directed at others. 日本語 1)友達。友人。だち。仲間。仲良し。しかし、見知らぬ人に対して使っても珍しくない。 2) 時には、相手に対していらだちなどを感じて表せて使うこともある。 3) (英語での本来の意味は)交尾する。 Plain English 1) Buddy, friend, pal. 2) To procreate. Strine Dictionary

  • Japan’s Top 10 YouTube Videos for 2013

    Dancing to AKB48, watching infant girls playing with toys, lingerie and lightning striking were among the 10 most-viewed videos on YouTube in Japan for 2013. Here’s the Top 10. No. 10 Dancer Kenji Ebina Performs on America’s Got Talent No. 9 Jojo’s Bizarre Adventure Trailer No. 8 Lightning Strikes Odakyu Line Train No. 7 Anpanman Gogo Elevator No. 6 Haruna Kojima Peach John Lingerie No. 5 Samantha Thavasa Workers Dance to AKB48 No. 4 Anpanman Conveyor Belt Sushi Toy No. 3 God Eater 2 Trailer No. 2 Anpanman Spinning Dreamland No. 1 AKB48 Roadies and Other Employees Dance to AKB48

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    「やばいリンガル」Stuffed

     米・英語に比べると、オージー英語はやばい時がある。何の変哲もない言葉が、いきなり大きく違った意味になってしまう。Stuffedも、その例の一つ。 Australian English, or Strine, can be more dangerous than British or U.S. English at times. A seemingly innocent word in one place can cause great misunderstanding in another, and “stuffed” is a case in point.

  • Shark biscuit (bikkie)/新米のサーファー

    Shark biscuit (bikkie) Australian English Somebody new to surfing. Many sharks swim in the waters along Australian coastlines. Surfers who are unsure of themselves are in danger of becoming a meal for the sharks. Sometimes, bikkie is used instead of biscuit. 日本語 新米のサーファー。直訳すると「サメのビスケット」という意味。由来は、オーストラリア海岸沖にサメがたくさんいますので、サーフィンに経験が浅い人なら、食べられちゃう可能性がある。Biscuitの代わりにbikkieという時もある。 Plain English Shark bait Strine Dictionary

  • No Flies On Why Sharp Aussies Never Sit Still

    Why would Aussies compliment someone’s intelligence by talking about insects that aren’t there? なぜオーストラリア人は、そこに「いない」虫の話で相手の賢さを褒めるのだろうか? In the paddocks of 1840s colonial Australia, stockmen noticed something about their cattle: the laziest, slowest animals attracted swarms of flies, while the sharp, active ones moved around too much for any fly to settle on them. From that simple bit of bush observation came one of Australia’s oldest surviving slang phrases, and it was exporting itself to the U.S. and Britain within a few decades. 1840年代、植民地時代のオーストラリアの牧場で、牧夫たちは牛について面白いことに気づいた。動きの鈍い牛にはハエがたかるが、活発に動き回る牛にはハエがとまる暇がない、というのだ。この素朴な観察から生まれたのが、オーストラリアに現存する最古のスラングのひとつであり、数十年のうちにアメリカやイギリスにも輸出されていった。 Meaning “No flies on [someone]” means that person is sharp, alert, and not easily fooled — the exact opposite of a “drongo.” It’s almost always used as a compliment….